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 人間は、約5000個のがん細胞が毎日発症しているといわれています。しかし、これらが全てがんになるわけではありません。遺伝子ががん細胞の遺伝子の修復をおこなったり、がん細胞を免疫細胞が駆逐しているからです。

 ところで、がん細胞には、50~70%の割合で、p53遺伝子の異常が見つかっています。p53遺伝子とは、がん細胞や遺伝子の傷が多すぎて元に戻らない細胞をアポトーシス(細胞死)に導き、傷が少なく戻れる細胞を修復する働きがあります。

 そもそも。p53遺伝子は生体にある遺伝子ですから、抗がん剤のように副作用がおこりません。また、放射線療法や化学治療と併用することも可能です。

p53遺伝子は、図の様に世界中でおおなわれており、現在やく35か国で使われている治療法です。(この項続く)

 前回のブログでカプセル型内視鏡について述べましたが、今回はその続編です。
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 小腸は長らく「暗黒大陸」と呼ばれていました。内視鏡などでは直接とどかないため、小腸疾患の診断・治療は消化器疾患の中でも最も後れをとっていたのです。そのため、小腸の病変診断は小腸造影検査やCTなどのX線診断に頼らざるを得ませんでした。

 ところが、近年開発された小腸カプセルの登場によって小腸診断が激変したのです。

 通常のお薬よりやや大きい2㎝大のカプセル型内視鏡を患者さんに飲みこんでもらい、全長6~7mと長い小腸の粘膜を観察でき、その結果、今まで原因不明とされていた消化管出血や腹痛の診断が、患者さんへの負担なく簡便に行えるようになりました。

 原因不明の消化管出血や、原因不明の腹痛、下痢などで小腸疾患が疑われる場合に適応となります。

 腸が狭くてカプセルが詰まることなどが危惧されますが、現在のカプセルは、体内で崩壊して影響を与えないダミーカプセルを用い、30時間後までに肛門から排泄されることを確認してから応用します。


 万一、狭窄部にカプセルが停滞した場合においても100時間~200時間以内にカプセルは自然崩壊するようになっているので安全です。

 誠敬会クリニックでは、消化器専門の小島常信医師がおります。原因不明の下痢などでお悩みの方は、お気軽にお尋ねください。


 内視鏡検査(上部・下部)を受けたかたはいらっしゃいますか?

 上部内視鏡では嘔吐感、下部内視鏡では浣腸をしたり…

 もちろん、がんの検診のためには必要ですし、重要です。

 しかし、食道・胃や十二指腸、あるいは直腸や大腸と違い、小腸の内視鏡検査は難しいです。

 そこで、当誠敬会クリニックが導入しているのが、カプセル型内視鏡です。検査はごく簡単。なんと風邪薬のようにカプセルを飲むだけです!

 このカプセルから腸内のデータが送られ、あとで通過した場所とその内部の動画を見れるのです!

 痛みゼロ、通院なし! 

 誠敬会クリニックでは、カプセル内視鏡検査を受け付けております。保険外診療ですので、事前のカウンセリングが必要です。

(吉野敏明 筆)

 最近は腸内フローラの改善が、下痢や便秘などの胃腸症状だけでなく、免疫にも良い影響があることがわかっています。これらを、抗生物質などで悪玉菌を殺すアンチバイオティクス(抗細菌治療)にたいし、プロバイオティクス(善玉菌を増やす治療)という考え方が最近主流になりつつあります。

 当診療所でも、各種プロバイオティクスを組み合わせる独自の処方によって、様々な改善をおこなって、患者さまからは感謝の声を多数いただいております。

 ところで、精神的な問題と思われることが実は胃腸の状態によって引き起こされている可能性があることがわかってきています。

 たとえば、うつ病の原因はセロトニンがほとんど脳内に存在しないことで引き起こされていることが分かっています。

 しかし、脳内ホルモンであるセロトニンの90%が腸に存在し、脳の中のセロトニンはわずか2%にすぎないことはあまり知られていませんでした。

 セロトニンとは、トリプトファンという必須アミノ酸が5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)に代えられ、腸内細菌によって脳内に送られるのです。

 セロトニンとは、幸せホルモンといわれ、歓喜や快楽を伝えて幸せを感じる脳内物質であり、人間の精神活動に大きく関与しています。

 腸内細菌が存在しないと、セロトニンなどの脳内物質を作り出すことが出来なくなるのです。

 過敏性大腸症候群など、ストレスで下痢をおこすという病気がありますが、実は脳が腸をコントロールしているのではなく、腸が脳をコントロールしていると言うのです。それは、脳を動かしている「神経伝達物質」の元を作っているのが腸だからなのです。


 腸内細菌が脳の中の、いろいろや神経伝達物質の元を作っていることがだんだんわかってきています。

 うつ病というのは、脳の神経伝達物質であるセロトニンやドーパミンが足りなくなってくる病気です。それを腸内細菌が作ることによって、それが脳に影響を与えてうつ病が改善する、と考えられます。

 当クリニックでも、精神症状に悩み、また腸内環境のわるい患者さまにたいして、プロバイオティクスセラピーをおこなったところ、両方の改善が著しく現れました。患者さまな長年続いた下痢と便秘の繰り返し、うつ症状から改善され、涙を流してよろこんでいました。これら、善玉菌による精神の治療を、

 サイコバイオティクス

 といいます。

 これら、脳の中に存在する神経伝達物質で、“幸せ物質”なるものを作る工場が腸の中にあると、東京医科歯科大学の名誉教授である藤田紘一郎博士が述べられています。

 胃腸症状と精神的なストレス、またこれによる喰いしばりや逆流性食道炎などは、全て胃腸と心とが絡み合う、腸内細菌による病気なのかもしれません。

(吉野敏明 筆)

がんの遺伝子治療

2015年08月17日
 このブログで何度もお話しているように、毎日だれでも約5,000個のがん細胞が発生していると言われています。これら異常細胞を体の免疫を担う、リンパ球系の細胞がこれらを攻撃していることも何度もお伝えしています。これを応用したものが、がんの免疫療法です。

 ところで、これらがん細胞には、50~70%の確率でp53遺伝子というものに異常が見つかっています。

 p53遺伝子とは、がん細胞などの体に不要な細胞を除去したり、必要な細胞を修復して正常の細胞に戻す役割を演じています。このp53遺伝子は、『がん抑制遺伝子』といわれ、『ゲノムの守護神』と言われる所以です(ゲノムとは、背が高いとかある病気になりやすい等のDNAのすべての遺伝情報のこと)。

 このp53遺伝子は、1979年にSV40というDNA腫瘍ウィルスによってがん化した細胞内で、SV40のウィルス遺伝子によって酸性されたウィルスタンパク質に結合する分子量53kDa(ダルトン)のタンパクとして同定されました。

 このタンパクは、癌遺伝子(正常細胞にがんを発生させるような遺伝子)であるmyc等 と同様に不死化させたり、ras遺伝子と協調して、正常細胞を眼科させることから、当初p53遺伝子は癌遺伝子の一つと考えられていました。細胞は老化することが大事で、そうしなければ臓器は永遠に大きくなってしまいます。

 ここで不死化とは、色々な技術をもちいて細胞が連続して分裂できるようにすることで、不死化細胞とは 不死化初代細胞は、突然変異によって通常の細胞老化を回避し、連続的な細胞分裂能力を獲得した初代培養細胞の派生物の事を言います。不死化と腫瘍化は紙一重の問題です。

 ところが、1989年にこのp53遺伝子が存在する第17番遺伝子染色体の領域が、多くのがん細胞で欠如していることが明らかにされました。ちょうどその頃、これまでに研究で使われていたp53遺伝子が、既に突然変異をもつ変異型のp53遺伝子であることが確認されたのです!

 逆に、正常p53遺伝子は、細胞増殖に対して抑制的に作用することbが確認され、p53遺伝子はがん細胞抑制遺伝子と結論付けられたのです。

 そこで、がん治療として、p53遺伝子の異常によって発症した癌患者さんにたいし、正常なp53遺伝子を大量投与して本来の正常細胞の機能を回復させ、がん細胞を自然消滅(アポトーシス;細胞死)させたり、がんによって侵された周囲の正常細胞を修復して回復させるために行うのが、がんの遺伝子治療です。

 抗がん剤治療や放射線治療ところ成り、がん細胞だけを選択的に細胞死に導くため、正常細胞には損傷をあたえませんから、殆ど副作用がありません。

 遺伝子の移動手段は、アデノウィルス(風邪の原因のウイルス)を利用します。これは細胞がウィルス感染するこどで、細胞内にp53遺伝子を送り込む、遺伝子治療の常套手段を用います。あどのウィルスの病原性を無くしていますが、時として風邪と同じような症状がでることがあります(発熱、吐き気など)。

 投与方法は、点滴または注射なので、至って簡便です。また、三大療法(手術・抗がん剤・放射線療法)との併用も可能です。

 このp53遺伝子治療製剤の商品名は『ゲンディシン』といい、SiBiono Gene Technologies社によって開発された遺伝子治療薬です。日本ではまだ未承認ですが、世界50カ国で使用された結果、後期扁平上皮癌の緩解率は64%であったとの報告があります。 
 
 誠敬会クリニックでは、患者さまにせ右t名と同意の下、内科医の観察下によってp53遺伝子治療を行っています。

 詳しくは、メールなどでお問い合わせください。
お問い合わせ

心電図とは③?

2015年08月15日
 さて、連載の第三回、心電図とはです。

 おさらいですが、心電図とは心臓の電気的な活動の様子を見ているもので、最終的にはグラフの形に記録することで、心疾患の診断と治療に役立てるものです。

 心臓のみの筋電図とも言えます。

 そのために、第二回では心筋の細胞の電気の流れ方を説明しました。

 今回は、どのような電気の流れで心臓が動いているかを説明します。

 心臓は胸のやや左側に位置しています。そして、心臓の先端部を下にし、やや横に傾いた状態で存在しています。
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 心臓内の電気は、図の上部右心房に位置する『洞結節』というところから、心臓のほぼ中央に存在する『房室結節』というところを経由し、心室の下部心尖部方向に向かって流れます。このため、電気軸としては『左斜め下方向』にながれる形となります(図の黄色の線)。

 このとき、刺激が誘導に向かって進むとき、電流計は(正を記録して)上方へのゆれを記録します。この進行方向は+(陽性波)といい、 逆側は-(陰性波)といいます。

 さらに、この向きと同じ方向に-電極と+電極を順に取りつけると、心電図波形は上向きとなりますし、-電極と+電極を逆にすると、心電図波形は下向きになります(この項続く)
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(吉野敏明 筆)

 中医学で、医食同源という言葉があります。健康と病気、食べ物は密接な関係があります。

 そもそも、がんというのは人間が自分で作ってしまう病気です。インフルエンザやノロウィルスのように、人から感染して罹患する病気ではありません。

 自分の体のなかで、毎日約5,000個の異常細胞が産まれます。そして、毎日これを免疫細胞が認識して駆逐しています。しかし、生活習慣、喫煙、その他の毎日の生活の影響で免疫力が低下し、がん細胞の駆逐の数がたとえば4999個だとします。

 すると、翌日にはがん細胞が5001個になり、また4,999個しか駆逐できない免疫だと、翌日には5,002個に…

 このようにしてがん細胞が集積し、腫瘍になれば癌になってしまいます。

 正常な細胞とことなり、がん細胞は①高い増殖力、② 細胞の不死(細胞分裂の回数に制限がない)、③周辺組織への浸潤(組織に入り込むこと)や、体内の離れた部位への転移、という三つの大きな特徴を持っています。

 ですから、一度増殖が始まるとどんどん癌は大きく成長して組織の中に入り込み、時として転位してしまうのです。

 がんと生活習慣は密接な関係があります。もちろん、癌になりやすい遺伝子を持つなどもあります。

 例えば、乳癌です。女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが「がんを予防するため両乳房を切除した」という衝撃的なニュースがありました。なぜ健康な状態にもかかわらず乳房の切除を決断したのかというと、彼女の場合、BRCA1という遺伝子に変異が見つかり、その結果、生涯で乳がんが発症するリスクが87%あるとの診断を受けたからです。

 乳がんや卵巣がんのうち遺伝性といわれているものが5~10%あると報告され、このような遺伝子性乳がん・卵巣がん症候群は、HBOC(Hereditary Breast and Ovarian Cancer Syndrome)とも呼ばれています。HBOCの場合、遺伝子変異を受け継いでいない人と比べ、発生の確率は10倍以上も高くなるといわれています。

 一方で、肥満の方は乳がんになる可能性が高く、とくに閉経後では大きな差があります。閉経後の女性では、BMI(肥満指数)が30以上のグループの乳がんリスクは、19未満のグループに比べなんど2.3倍高くなっていました。

 つまり、肥満によって2倍以上もがんの発症率が高くなっているのです。

 同様に、塩分の摂取でも胃がんの発症率は変わります。同様に、塩分の摂取量が多いグループでは、胃がんの発症率は2倍になっており、さらにいくら、塩辛、練りうになどをよく食べる人で胃がんが多いことも分かってます。

 つまり、喫煙はもちろんですが、毎日の食生活によって少しづつがん細胞が増えやすくなり、結果として発症率に大きな差がでるのです。

 ところで、このブログで体の温度が冷えるとがんになりやすいことを述べてきました。

 食物には、体を冷やす作用のものと、温める作用の物があり、さらにある臓器の温度をあげたり下げたりするものがあることが知られています。

 これまでの栄養学では、単にカロリーや炭水化物タンパク質脂質などの栄養課を「入れる」「補う」ことばかりに目を奪われてきました。

 現代は食生活が豊かになり、医学も十分に発達しているにもかかわらず、がんが増加しています。

 従来の栄養学による食事療法は、栄養が足り無い時代の学問であり、現在のような飽食の時代では、全く別の概念の食事療法がひつようなのです。

(この項続く)

(吉野敏明 筆)


















 

 暑い季節になりました。こんなときに、お風呂はサッパリしていいものです。

 ところで、入浴習慣とがんの予防に関連があることを知っていますか?

 元々、我々日本人は、“風呂釜”というように、深くて狭いお釜のようなお風呂に入っていました。しかも、その温度はわりと高めです。そして、超時間お風呂にはいるのではなく、“ざっと浴びる”という諺がしめすようにあまり長いこと浴槽に入り続ける習慣はありませんでした。

 “入浴”という言葉の通り、お湯を“浴びる”ために入るのであり、体の洗浄が目的ではないことが明らかです。

 一方、西洋では浴槽には洗剤が入っており、わりと低温で体を洗うのが目的であり、お風呂に入った後は浴槽の水と石鹸は流して捨ててしまいますから、日本のように風呂に家族で入りまわす習慣はありません。あくまでも目的は“洗浄”なのです。

 ですから、半身浴の様に、下半身だけぬるま湯に入って上半身は裸身のままで、超時間お風呂に入る様な習慣はごく最近のことで、すくなくとも昭和50年以前にはそのようなことはなく、縄文時代や弥生時代から日本人は風呂釜に入っていたのです。

 そもそも、我々日本人が清潔好きで入浴好きなのにはわけがあります。それは、高温多湿な気候で汗をかくこと、そして冬は寒くて雪までふり、低温で血行がわるくなること、また農業という労働の疲労回復として、血流改善が必要なことです。

 そのためい、熱いお湯にはいり、血行を改善して、深い風呂釜にはいって重力から解放され、疲労回復をうながし、さらにまた深い風呂釜にはいるほど、深いところでの水圧で深い体内に血流を流して、さらに血行がよくなるからです。

 これらは、全てがんの予防につながります。

 先ず、前回のブログの連載でもお話した様に、がん細胞は温度に弱いのです。熱ければ熱いほどがん細胞は細胞活性が低下し、約43℃になると、がんは死滅してしまいます。がんの温熱療法はこれを用いています。ですから、ぬるい温度のお湯よりも熱いお風呂のほうが、がん細胞の駆除に関しては効率がよいのです。

 さらに、温度があがるほど白血球の免疫機能が活性化して、がん細胞の駆除に効率がよくなります。41℃くらいで免疫機能は最高になります。

 さらに、肩位まで深い風呂釜に浸かることにより、静水圧はなんと500キロにもなります。胸囲は2~3センチ、胴回りは4~5センチもひきしめられ、その分体内の深いところの血流やリンパのながれが良くなります。

 特に、座っていますから、最も下部の臓器である腎臓の働きがよくなり、尿が良く出るようになります。がんになると、腎機能が低下して浮腫むことがありますが、予防としても日本式の入浴方法は最適です。

 このように、入浴習慣はがんの予防に大切です。

 「どうせ洗うのなら、シャワーだけ」「半身浴でリラックスしているから大丈夫」

 これは、体の洗浄と、心のリラックスであり、がんの予防とは関係ありません。

 もちろん、シャワーも半身浴もそれはそれで意味があります。しかし、現在の日本の死亡率の第一位が癌であることも忘れないでください。

(吉野敏明 筆)

 免疫力である、白血球の働きは体温の高低に影響されます。これは、感染症である風邪や肺炎に罹患すると熱がでるのはその為です。つまり、発熱によって白血球の免疫力をあげ、また原因であるウィルスを排除するためです。

 ウィルスは、体温が37℃よりも高くなると増殖する速度は鈍くなり、38℃位ではほぼ増殖できません。鳥類の体温が高く、鳥インフルエンザのような特別なものを除き、ウィルスに罹患しにくいのはその為と言われています。

 風邪をひくと、体温が上がり、また食欲を抑制して免疫力をあげます。空腹の方が免疫力があがるのはその為です。夏バテで食欲がなくなるのも、全て免疫力を上げるためなのです。

 ところで、体温が低下しやすいところが体にはいくつかあります。それは体が“空洞”の場所で、空気で温度が下がりやすいところです。

 例えば、子宮や肺、胃や口腔です。また、乳房などほとんどが脂肪で脈管系(血管とリンパ管)の少ないところも温度が下がりやすいところです。

 逆に、血液が豊富な心臓や脾臓はめったにがんになりません。「心臓がん」という言葉がないのはその為です。

 ですから、我々は効果的な入浴や体温を上げる生活や食事によって、がんを予防できるのです(このシリーズ続く)。

(吉野敏明 筆)

 がん免疫療法は、どんな患者さんの治療に向いているのでしょうか、というご質問をうけます。

 もちろん、既にがんを罹患しているひとはもちろんですが、既にがん治療をうけて検診をしているかた、あるいは何らかしらのがん家系の方、などから質問んをうけますので、ここにまとめます。

①再発や転移の予防を期待する人
 いわゆる三大療法で治療が奏功し、現在は腫瘍マーカーでの経過観察をしている方などで、画像診断などでは見えないごく初期の腫瘍細胞による転移や再発を予防する目的は有効と思われます。

②高齢や他の疾患で、手術や抗がん剤の副作用に耐えられない患者さまの補助的治療やQOLの改善を目的とする場合

③いわゆる末期がんで、残念ながら三大療法にほどんど効果がなく、生活の質の改善であるQOLの向上を求める場合や、「延命効果」を求める場合

などです。また、

④標準治療と併用してその効果を高めたいを希望されているからも多くいらっしゃいます。

 再発予防は、再発率の高いステージⅢやⅣで、手術後に一定期間、抗がん剤療法や放射線療法をやる“術後補助療法”が行われています。その補助療法と並行して行うか、その直後に免疫療法を始めると再発予防に効果的です。

 また、免疫療法の最大の特徴は、“副作用が無い”ことです。 

 ですから、再発率が低いとされるステージⅡ等であっても、約4分の1は実際に残念ながらが再発が認められます。

 不安であれば、副作用の無い免疫療法を受診することで、再発予防に備えるのが最もよい選択だと思います。

(吉野敏明 筆)

 さて、前回は心臓の構造でしたが、いよいよ電気のはなしです。

 前回申し上げたように、心臓は電気で動いています。ですから、「心電図」という言葉があったり、ペースメーカーも電気刺激をだしていますから、時々電池を取り換えるわけです。

 さて、電気で心臓の筋肉が動くのは、心臓の筋肉の細胞のカタマリである心筋動くからに他なりません。ということは、先ず細胞がどのように電気が流れるかを知る必要があります。

 心筋は刺激が無い状態では、細胞の内側が-に、外側が+に荷電しています。
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 静止状態では、心筋細胞内にはK+がおおく、細胞外はNa+が多いのです。

 ところが、刺激が加わるとNa+が細胞内に多く入り、細胞内は+に荷電します。これを脱分極といいます。
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 すると、その次はNa+に引き続き、Ca2+が細胞内に入り始めます。細胞内の家電は穏やかに+から-に移行し始めます。図の右の赤い線がこれを示しています。
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 そして、K+が細胞外に流失し、再び細胞内は-になります。これを再分極といいます。図の右の電荷の変化のグラフは、なんか心電図っぽくなってきましたよね?
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 さて、この電気の流れをいろんな方向から見たのが心電図なのです(以下、ブログつづく)。

(吉野敏明 筆)

がんの温熱療法とは?

 がん組織や細胞は、正常組織や細胞に比べ熱に弱いことが照明されています。がん組織は42.5℃以上の温度で死滅してしまいます。正常組織は42~44℃では影響を受けないのです。人間がお風呂やサウナで42℃以上の状態になっても死なないのはその為です。
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 がんの温熱療法とは、この原理をつかって、正常細胞は温存し、がん細胞だけを死滅させる方法です。高周波などでをがん組織と正常組織に同時に熱上昇させると、正常組織は血管が拡張して血流が増えて放熱しますが、一方がん組織はほとんど血管の拡張が無く、血流が少ないため蓄熱がおこり、正常組織に比べさらに高い温度になってしまいます。また、正常細胞は温熱によってむしろ免疫力があがるのです。また、がん細胞は一般的に血流不足、酸素不足が常に起こっており、代謝が変わって乳酸がたまり、そのためがん組織は酸性に傾きこれも熱に弱くなる一つの要因です。ですから、正常細胞のように高温に耐えられないので、死滅するのです。このようながん細胞特有の性質に着目し、生まれた治療法が温熱療法です。

(吉野敏明 筆)

 温度を上げるには、高周波を使う方法、ラジオ波を使う方法、レーザーを使う方法などがあります。

 このような、生体に非侵襲的ながんの温熱療法ですが、さらに生体に非侵襲的ながん治療で、当クリニックでも行っている免疫治療との併用も注目されています。

 熱による直接的な壊死効果にくわえ、先述したようにがんの周辺組織も39~41℃に加温されることによって宿主免疫細胞が活性化しますから、熱でがんをやっつけるだけでなく、温熱が免疫力を高めてがんを攻撃する、という側面の研究も進んでいます。

(吉野敏明 筆)

がんの免疫療法の歴史とは?

 がんの免疫療法は、古くは丸山ワクチンなどがこれに当たります。後で述べますが、丸山ワクチンは1945年ごろよりできた、免疫を強くする(賦活)治療薬です。免疫療法の歴史は、この免疫力を高める薬剤、“免疫賦活剤”によって始まりました。
 担子菌から抽出した成分(シゾフィラン、レンチナン、クレスチン)、および細菌の成分(ピシバニール)が医薬品として認可され、現在でも利用されています。これらの免疫療法は、からだ全体の免疫力をとにかくあげようとするもので「非特異的免疫療法」と呼ばれています。
 これに先立つ丸山ワクチンとは、日本医科大学の皮膚科教授丸山千里が、コッホの結核菌のワクチンの開発した経緯に強い関心を持ち、「副作用につながる毒素を特定し、それをツベルクリンから取り除く」という発想の下に実験に着手して開発されたものである。開発は1945年とかなり古い。そして、丸山は結核のみならず、がん治療にワクチンを用いることを決意して開発をつづけ、余談ですが昭和40年代以降がんの特効薬との噂が一気に高まり、医薬品の承認の手続きより世論が先行することになってしまいました。現在も医薬品としては認められていませんが、これも非特異的免疫療法のひとつです。
 丸山ワクチンは、その名前に“ワクチン”の名前がついていますが、長い間免疫力を維持するワクチン機能を持っているわけではありません。丸山ワクチンを打つことによって、からだの免疫細胞が活性化するため、がん細胞を攻撃するようになると考えられています。
 これらの治療は非特異的免疫といい、どのがんを攻撃する、ということではなく、人の全身の免疫を改善して賦活し、結果として癌の治療をする、というのが非特異的がんの免疫療法です。これに対して、がんだけに免疫をして攻撃する治療法が特異的免疫療法です(以下連載つづく)。
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(吉野敏明 筆)

 病院などで、心臓の検査で心電図をとることがあると思います。胸にいくつかのセンサーのようなものをつけたり、手足にセンサーをつけたりします。

 なぜこのようなセンサーを装着するのでしょう?

 そもそも、心電図とはどのうなものを測定し、それこそ図にしたものなのでしょうか?

 このブログでは、素人の方でも分かりやすい様に、心電図について今後解説していきます。

 まず、超根本的は問題ですが、心電図って何?ということです。心電図とは、
 『心臓の電気的活動を記録したもの』
なのです。

 次の疑問です。では、心臓の電気的活動ってなんなのでしょうか?
その答えは電気によって心臓が動いていることに他なりません。

 そもそも、心臓の構造を知らない方も多いとおもいますので、中学校の理科の教科書から、ここで心臓の形を復習しておきましょう。
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 心臓には、部屋が四つあります。上二つを心房、下二つを心室といいます。右心室には上大静脈から血液が入り込み、ポンプのように右心房から右心室にながれ、ここから肺動脈に入り込みます。ここでは名前は動脈ですが、まだ肺に入って酸素を補給していませんから、血液は静脈血です。肺でヘモグロビンに酸素が結びつき、動脈血に変わった血液は、肺静脈(ここも、心臓に入り込むので血液は動脈血ですが、なまえは静脈です)から左心房へ入り、左心室を経て大動脈へと血液は移行して全身にまわります。

 この心臓をポンプの様に駆動しているのが、電気なのです。
(以下、続く)

(吉野敏明 筆)

 転位したがんや危険ながん(活発に遠隔転移するがん)は、全身性の疾患です。このようながんでは、いわゆる標準治療は不向きです。なぜならば、標準治療の多くは局所療法(外科、放射線、重粒子など)で、全身性疾患の根治は不可能だからです。

 このように、悪性度の高いがん(遠隔転移をする勢いの強いもの)の場合は、全身性疾患と考えらます。最新の重粒子線などの照射による治療であったとしても、局所療法だけでがん制圧するのは、原理的にも無理があります。

 このように、悪性度の高いがんがCTやMRI、PET検査などでがんと診断される程、大きく成長していることが確認された場合、残念ながらその時点で転移が成立している可能性が既に高いことが予測されます。

 健康な人であっても、体のどこかにメスをいれ、そこに放射線を照射したら、免疫力がさがりますよね?

 つまり、がん患者さんは手術により免疫力が低下すると、転移している病巣が成長速度を早め、結果的に患者さんが早く亡くなってしまうこともあるのです。

 また手術で大きな傷を負うと、失われた細胞を補うため、大量の細胞成長因子(サイトカイン)が分泌され、周辺組織の正常細胞に細胞分裂を促します。ところが、悪性度の高いがん細胞は、このサイトカインを受け取るレセプターが大量発現しているので、がん細胞は猛烈と増殖すると考えられます。

 つまり、増殖能力の高いがん細胞が存在する場合、外科でがんを取り除くことによって、結果としてがん細胞の増殖を促す、という矛盾を生じてしますのです。

 一方、放射線療法や、化学療法である抗がん剤は、がん細胞と正常細胞を区別することなく、増殖(細胞分裂)中の細胞の遺伝子にダメージを与えます。ところが、化学療法により、免疫細胞を始めがん細胞より活発に増殖する多くの正常細胞ががん細胞よりも先に打撃を受けてしまいます。放射線療法や化学療法を際限なく続けると、患者さんのある種の正常細胞が先に殺されてしまうのです。

 また、放射線や化学療法は発がん作用もあり、正常細胞ががん化してします可能性もゼロではありません。

 そのため、放射線療法においては、では必ず先に治療で浴びせる合計線量に制限を設け、所定量以上に放射線を浴びせない様にするのです。

 化学療法の場合はMDR(多剤耐性)という、薬剤耐性が出現し、薬が効かなくなる時がきます。別の薬に代えても副作用が増えるだけで、効果は落ち続けます。やがて患者さんの体力、生命力が耐えられなくなり、投与を続けられなくなります。

 一部の白血病などのように、抗がん剤が奏功するものを除き、化学療法は延命を目的に実施されるものであり、治癒は最初から想定されていないのです。

 さらに、化学療法は標準投与量(保険適応量)を守るよりも、投与量を減らしたり、投与間隔を広げる「休眠療法」を適用した方が、患者さんの生存期間が延びることが経験的にしたれています。

 このように、標準治療をおこなうことで、白血球が極端に減少し、感染症に弱くなる、体液の循環が滞り、胸水や腹水が溜まる、睡眠障害や耐え難い疼痛に襲われるという治療によって患者さんの生命を脅かす結果となるのです。がんそのものではなく、標準治療の副作用による合併症が命取りとなります。

 つまり、全身に転移するタイプのがんや、すでに全身に転移しているがんでは、保険適応の治療法ではなす術もないのです。

 このうようながんに、免疫療法は非常に適している治療といえるのです。 

 免疫療法は、患者さんご自身の血液中のがんを駆逐するリンパ球を採血して培養増殖し、これを点滴で患者さんの体に戻す治療です。

 患者さんご自身の細胞ですから、副作用は全くと言っていいほどありません。また、免疫力を低下させることもありません。むしろ、免疫を調整して増加させます。

 血液を介して全身に行き渡りますから、転移した癌やまだ発見されていない転移しているかもしれないがんにも有効です。

 詳しくは、がん免疫療法のQ&Aをご覧ください。
がんの免疫療法Q&A

(吉野敏明 筆)