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 残念ながら、治療法が確立していないアルツハイマー型認知症。世界中で研究が続けられているなか、治すことはもちろん、進行を止めることも困難です。

 ところが、英国医学研究審議会のGiovanna Mallucci氏とその研究チームが、2年間かけて調合薬を研究し、なんと既存の薬2つを使った調合薬が、アルツハイマー型認知症の進行を止めることができる、という研究が発表されました。臨床試験が終わればすぐに普及可能とのことです。というのも、すでに承認されている薬の組み合わせだからです。

 先ず、最初の研究発表では、PERKという酵素の一種を抑制する調合薬で、伝達性海綿状脳症(プリオン病;この病気はプリオン病とはアルツハイマー型認知症の症状と酷似している、のうが萎縮していく症状)を患っているマウスの脳細胞の死滅を完全に止めることが出来るということを発見しました。
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 この研究は「PERKを抑制すれば全ての生物の神経変性を遅らせることが可能であるという世界最初のエビデンスであり、これは「アルツハイマー型認知症克服のためのターニングポイント」として発表されましたが、この調合薬は体重の減少や糖尿病などの強烈な副作用を伴うことも判明しており、人間に使用するには適していないと判断されました。

 そこで、同氏らは2年間を費やし、脳に対して同様の効果をもたらす調合薬を数百以上調査しまし、その結果2つの完璧な候補薬を見つけ出したのです。

 その気になる2つの薬ですがまだ公表されていません。理由は、「正式な臨床試験が行われる前に公表すると、患者の方たちがその薬を自分たちで調合して使用してしまう恐れがある」と説明されています。

 効果的な治療法が殆ど見つからないアルツハイマー型認知症の大きな転換期に当たる可能性があります。

(吉野敏明 筆)

 イワシ、サバ、マグロなどの青魚の魚油、またにシソ油(エゴマ油)や亜麻仁油多く含まれている、オメガ3系脂肪酸はうつ病などの精神疾患に有効な可能性があります。

 オメガ3系脂肪酸は、精神疾患でも注目され始めています。第105回日本精神神経学会では、各種精神疾患とオメガ3系の関係を示す文献レビューを行った結果、気分障害や認知症、うつに対して有効性が示されたと紹介されました。

 また、魚の消費量が多い国ほどうつ病発生率が低く、最近の我が国はかつて魚の摂取量は非常に大きかったのですが、近年は魚消費量が低下傾向にあり、特に小児から学童期の落ち込んでいることが懸念されています。

 また、同学会では、オメガ3系脂肪酸使用の例として、統合失調症の予防的介入、または、国が推奨食品として児童や妊婦に与えている国や地域があることも紹介しました。

 日本では、学童期のうつ病患者に対してSSRIが使用できない事情もあることから、漢方薬やオメガ3系脂肪酸の投与も考慮してもよいのではないか。との見解も示されました。

 日本医科大学多摩永山病院の吉川栄省氏らは、横断研究を行って魚の摂取がうつ病に対するレジリエンスと関連している可能性があることを明らかにしました。

 私たちが摂取している脂肪には、体内で作ることができず食べ物から摂らなければならない必須脂肪酸があり、その代表的なものが、オメガ3系とオメガ6系の脂肪酸です。

 オメガ6系脂肪酸は、一般的な植物油や動物の脂に含まれているので、私たち日本人は摂りすぎが心配なほどですが、オメガ3系脂肪酸は、食の欧米化や、魚の摂取量が減ったことなどから、摂取量は少なくなっています。

 これらオメガ6系脂肪酸は、精神疾患に有効なだけでなく、がんにも有効なことがわかっています。

 誠敬会クリニックでは、詳細な食事指導をしております。糖尿病、がん、精神疾患も「医食同源」であることを指導のなかからお示しし、患者さまと共に歩む治療をこころがけております。

(吉野敏明 筆)

 みなさんは、トランス脂肪酸がどんなものかご存じですか?トランス脂肪酸とはマーガリン、ショートニングなどの硬化油、脱臭のためシス型不飽和脂肪酸を200℃以上の高温で処理した食用植物油、乳や反すう動物の肉などのことです。

 トランス脂肪酸は長期間の過剰摂取により、血中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増やし、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を減少させることが指摘されています。その結果として、動脈硬化などによる虚血性心疾患のリスクを高めるといわれております。そのため、トランス脂肪酸を多く含む食物の摂取が現在問題視されています。

 そのなかで、トランス脂肪酸が記憶力を低下させる可能性が示唆されています。これは、6月17日掲載の「PLoS One」で示されていますが、因果関係までは明らかにされていません。

 研究では、食事調査と記憶検査を実施し、1日あたりのトランス脂肪酸の摂取量が1g増えるごとに、成績が0.76が悪化することが判明しました。1日約16gのトランス脂肪酸を摂取していた群では、正しく覚えている単語数が平均より12語少なく、28g摂取していた群では21語少なかったのです。


 その中では、「トランス脂肪酸には炎症を悪化させ、ホルモン産生を妨害する作用があり、それにより記憶力低下との関連を説明できる可能性がある」「食物は身体が適切に機能するために必要な栄養素を得るためのものだが、トランス脂肪酸は逆に細胞や臓器の機能を破壊するものだ」と見解を述べています。

 トランス脂肪酸は炎症をもたらすだけでなく、脳機能に重要な役割を担うオメガ3脂肪酸の産生を阻害するとも考えられています。また、トランス脂肪酸は気分、食欲、睡眠を制御するホルモンであるセロトニンの値に影響を及ぼす可能性もあり、トランス脂肪酸の摂取量の多い人にうつ病が多いことが示されています。

 誠敬会クリニックでは、肥満治療・癌治療・糖尿病治療などでも詳細な食事記録による治療を行っています。トランス脂肪酸摂取の過剰は、自分だけでは気が付きません。

 インスタント食品、スーパーやコンビニのお惣菜、ジャンクフードなどにも多く含まれている可能性があります。

 是非、健康なうちに食事指導を受けましょう!

(吉野敏明 筆)

 青年期以降の糖尿病は、認知症のリスクとなります。

 5月18日に開催された日本老年医学会では「高齢者糖尿病診療ガイドライン」を1年以内に策定する目標としました。

 その中で、高齢者糖尿病の認知症患者の認知症リスクは、HbA1c7.2~7.6%で最も低く、7.9%以上では有意に増加したというデータを国立長寿医療研究センターより発表されました。

 高齢者は、認知症予防の観点からは、HbA1c7%前半を目標とすることが望ましいでしょう。

 ただし、高齢者は低血糖を自覚しにくく、低血糖リスクを回避することも重要であり、余命が限られる高齢者では、QOLの維持が大切なので、リスクと利益を考慮した、患者ごとの血糖コントロールが必要でしょう。

 誠敬会クリニックでは、クリニカルアナライザーという機械を用いて、即日その場でHbA1cの検査値を出すことが可能です。ご興味のある方は、是非この機会にお調べください。

(吉野敏明 筆)

誠敬会クリニックでは、脳年齢の測定ができます。。先ず、性別と実年齢をいれて、内科の小島先生の指導の下、判断力、認識力、正確さと速さで脳年齢をみます。
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肉体年齢の一つの血管年齢も当診療所では測定できます。

体のアンチエイジング、脳のアンチエイジングのためにも、肉体や脳の年齢と実年齢を測定し、そのバランスをとることが大切です。

(吉野敏明 筆)

 現在、うつ病に対する様々な新しい、特に薬物を使わない治療が試みられ、成果も出ています。

 その一つに、TMS治療があります。
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 TMS治療(磁気刺激治療)とは「背外側前頭前野(はいがいそくぜんとうぜんや)」に磁気刺激を与え、神経細胞を通じて、さらに深部にある感情をつかさどる「扁桃体(へんとうたい)」に二次的な刺激を与えて脳の活動を回復させる治療です。

6月4日~6日に大阪市で開催された第111回日本精神神経学会学術総会において、日本精神神経学会ECT・rTMS等検討委員会が実施した「うつ病に対するrTMS治療の意識アンケート調査」の結果として、和歌山県立医科大学神経精神医学教室の髙橋隼先生が「6割の精神科専門医研修施設が、反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)を用いたうつ病治療について「臨床応用を目指した方がよい」と考えていることを詳らかにしました。

 TMSは、既に欧米では、抗うつ薬抵抗性のうつ病に対する治療法として実用化されています。

 誠敬会クリニックでは、連携治療機関として、新宿メンタルクリニックでのTMS治療を紹介を通じておこなっています。

 ご希望、ご相談は、ホームページのお問い合わせよりお気軽にどうぞ。

 せん妄と認知症は、認知障害の最も一般的な症状です。ご家族に高齢者の方がいたり、がんなど全身疾患で治療を受けている方がいると、認知障害を家族が経験することがあります。しかし、一般の人にはその違いが分かりにくいだけでなく、そもそも認知障害がどのよなものがありません。ここでは、その違いについて説明します。

 せん妄とは意識混濁している状態に、さらに錯覚や幻覚がみられる状態です。健康な方でも、寝ている人を強引に起こしたり、寝ぼけて寝言をいっているひとに話しかけをしたりするとこのような状態をおこします。超時間の外来手術で静脈内鎮静(うつらうつらしている状態で、寝たり起きたりしている状態)での手術時や、ICUやCCUで管理されている患者さんにも時々起こります。

 ちなみに、ICUとはIntensive Care Unitの頭字をとったもので、日本語にすると集中治療室でのことです。呼吸、循環、代謝その他の重篤な急性機能不全の患者の容態を24時間体制で管理して治療を施ることを目的とした特別な治療室です。

 HCUとはHigh Care Unitの頭字をとったもので、準集中治療室、集中管理病棟、重症患者病棟でなどで、高度で緊急を要する医療を行うための病室ですが、ICUよりは軽症な患者を収容します。

 他に、CCU (Coronary Care Unit)は 冠疾患集中治療室、SCU (Stroke Care Unit) 脳卒中集中治療室 、SICU(Surgical Intensive Care Unit)外科系集中治療室、NCU(Neurosurgical Care Unit) 脳神経外科集中治療室、NICU (Neonatal Intensive Care Unit)新生児集中治療室などがあります。

 せん妄と認知症は異なる疾患ですが、専門家でもときに鑑別が困難なことがあります。この二つの疾患は共に認知が障害されますが、認知症では主に記憶が、せん妄では主に注意力が侵されます。

 せん妄と認知症の違いを表で示します。
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※メルクマニュアル18版 日本語版より

 せん妄は、急性疾患あるいは薬物毒性によって引き起こされることが多く、しばしば可逆的(治ることもある)のに対して、認知症は脳の加齢や解剖学的変化によって生じ、発症がゆっくりで、一般に非可逆的です。しばしば認知症の患者さんにもせん妄が起きます。

 高齢の患者さんでは、せん妄が慢性の認知症に併発している場合、医師はせん妄と認知症とを間違えるような判断の誤りは避けなければならないのですが、いわゆる臨床検査(血液検査・尿検査や一般のレントゲン検査)では認知障害の原因を確定できないため、詳細な病歴および身体診察ともともとの機能に関する情報の収集と専門的検査が必要です。

 また、大手術後の患者(術後せん妄)、アルツハイマー病、脳卒中、代謝障害、アルコール依存症でもせん妄はもみられます。

 高齢者の患者さんなどでは、入院した途端に急にボケてしまい(敢えてこの言葉を使わせて頂きます)、自分がどこにいるのか、あるいは今日が何月何日かさえもわからなくなってしまうようなエピソードが典型的にあります。

 治療は対症療法で、基本的には薬物をつかいます。

 誠敬会クリニックでは、国立研究機関である、「国立精神神経治療センター」との連携医療機関です。このような症状でお悩みのかた、またご家族の方は、是非Webよりご相談ください。電話でのご相談も対応いたします。

お問い合わせ

 大変残念ながら、4月22日にバイク事故で亡くなった俳優の萩原流行さん(享年62)。こころよりお悔やみもうしあげます。
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 萩原さんといえば、夫婦でうつ病を患っていたことを告白したことでも有名でした。元舞台女優の奥様のまゆ美さんは、萩原さんよりも先にうつ病を患っており、その原因について萩原さんは自身の告白本で、女性問題であったことを記しています。そして結果として、萩原さん自身も同じうつ病になってしまったことも知られています。

 ところで、カップル間において、うつ病がパートナーの適応障害のリスク因子となることが、ある大学けの研究で報告されています。しかも、この研究グループの検討では、男性の方にこの現象が当てはまったという報告でした(※Psychother Psychosomatik Medizinische Psychologic誌オンライン版2015年3月30日号、スイス・チューリッヒ大学のAndrea B. Horn氏ら)

 適応障害とは、「ストレス因により引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態」と定義されています(ICD-10(世界保健機構の診断ガイドラインより)。
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 この、ICD-10の診断ガイドラインでは、「発症は通常生活の変化やストレス性の出来事が生じて1カ月以内であり、ストレスが終結してから6カ月以上症状が持続することはない」とされています。ただしストレスが慢性的に存在する場合は症状も慢性に経過します。もうひとつ重要な点は、ほかの病気が除外される必要があります。統合失調症、うつ病などの気分障害や不安障害などの診断基準を満たす場合はこちらの診断が優先されることになります。

 では、いったいどれくらいの人が適応障害になっているかというと、ヨーロッパでの報告によると、一般的には人口の1%といわれています。日本での末期がん患者の適応障害有病率の調査では、16.3%といわれています。少しはなしはそれますが、いわゆる終末医療において、本来であれば精神科や心療内科がかなり関与すべきことがわかります。

 しかし適応障害と診断されても、実際は5年後には40%以上の人がうつ病などの診断名に変更されています。つまり、適応障害は実はその後の重篤な病気の前段階の可能性もあるといえます。

 話はカップルのうつ病にもどります。

 この研究グループの報告では、うつ病そのものがパートナーとストレスの原因となっていることが示され、約1割のパートナーがうつ症状をしめしてしまっていました。
 そして、女性のパートナーがうつ症状を示した場合、臨床的に有意に適応障害のリスクが上昇したそうです。この関連は、女性パートナーがうつであった場合に限られ、男性パートナーがうつの場合はいずれの有意な関連もみられませんでした。これは、たった1症例とは言え、萩原さん夫婦の話に極めてよく似ています。

 このように、パートナーがうつ症状がある場合は、夫婦で、あるいは各々単独でカウンセリングを行い、そのリスクを排除することが重要です。

 誠敬会クリニックでは、心理カウンセラーが専門に悩みのご相談をお受けします。もちろん、夫婦であっても守秘義務を守りますので、安心してWeb等でご相談ください。匿名でもお受けしております。

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 我が国は超高齢化社会を通りすぎ、「超々高齢社会」です。しかも、認知症は世界的に増加していて、2010年の時点で3,560万人の患者数と推定され4秒に1人発症していると言われています(※ Marc wartmann. Alzheimer’s Research & Therapy. 2012;4:40)。

 日本では、全国平均とほぼ同じ年齢・職業分布の母集団を対象にした久山町研究での病理学的評価では、認知症患者は増加傾向で、医療機関を受診しアルツハイマー病と診断される方もまた増加傾向にあります(※本田 祐之, 岩城 徹. 病理学から見た認知症の原因疾患と疫学-久山町研究から-. 最新医学、2013;68:754-760.、厚生労働省. 精神疾患のデータ. 知ることから始めようみんなのメンタルヘルス総合サイト.より)。

 アルツハイマー病は進行性疾患で個人のADLを著しく損ないます。また家族などが介護負担と経済的負担を負いますから、その影響は罹患個人に留まりませんから、まさに我が国では国家的もんだいなのです。

 認知症治療薬として1999年ドネペジルが日本/米国のFDA(食品医薬品局)で認可され、2011年に日本でメマンチンが認可され日本で認知症の治療に大きな影響を与えました。
 
 しかし現時点では、薬物治療はアルツハイマー病の進行を抑制はできず、症状改善もわずかです。アルツハイマー病を含め、精神疾患の慢性経過には、患者/家族/医療/介護/福祉者が付き合っていくことが必要な疾患だと考えられます。

(吉野敏明 筆)

当クリニックが、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター病院と連携することとなりました。
国立精神・神経医療研究センター病院
国立精神・神経医療研究センターとは、神経系と筋の疾患である精神疾患、神経疾患、筋疾患、発達障害の克服を通じて、小児期から成人期を経て老年期に至る生涯にわたる脳、心そして身体の健康を目指し、これらの成因・発症機序の解明と治療法の開発の研究を行っている国立研究機関です。そして、このセンターの病院は、世界最高レベルの研究に裏付けされた、先駆的な最新の医療を実践しています。
当クリニックの理事長で、精神科病院の医療法人十字会松見病院の理事長も兼任する吉野敏明が2月にセンターを訪れて、画像診断と小児脳外科の先生らと直接面談し、また先日正式に連携する手続きが完了しました。
今後、当クリニックで治療できる患者さまに対して、より精密な機器を用いて診断するときは、センターと連携して検査して頂き、治療に当たります。
また、当クリニックの設備や技術を超える難疾患や入院の必要な患者さまに対しては、センターと連携し、また松見病院とも連携するトライアングル体制をとっていきます。
患者さまの安心安全、そして良質な治療の為に、誠敬会クリニックは今後も継続して努力をしていく所存です。

磁気刺激治療(TMS)は磁気刺激によって脳の活動を回復させる治療です。写真の様に、診療用ベッドの上にのって、頭に磁気治療装置を装着しておこなう、うつ病の最新式の治療です。
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うつの症状を発症している脳は、血流や代謝が低下している可能性があると感がられています。そこで、TMSは「背外側前頭前野」に磁気刺激を与えます。 刺激は神経細胞を通じて、さらに深部にある感情をつかさどる「扁桃体」に二次的な刺激を与え、脳の活動を回復させる治療です。
この治療法はNHK でも特集され、超低侵襲の最先端治療機器として放送されました。TMSの副作用は、ごく少ないと言われていますが、磁気による頭部への軽い痛み・不快感があります。稀な副作用としてけいれん、発作が考えられますが、3,000回に1回の確率といわれています。
全米480ヶ所で実施され、これまでに4年以上の治療実績があり、1万人以上の方が受けている治療です。アメリカでは約6割の方に効果が得られたとの報告もあります。
誠敬会クリニックでは、TMS治療をご希望の方に対し、TMS治療で高い実績のある新宿メンタルクリニックと提携して治療ができるようにいたします。
新宿メンタルクリニック

 もし、家族や友人など身近な人がうつ病になっったとしたら、あなたならどうしたらよいでしょう?

 目の前にいる大切な家族や友人、部下の行動や発言に振り回され、本人はもちろんのこと、周囲の人も混乱してしまうこともあるかもしれません。

 本人の為をおもって、頑張って」と励ましたり、強引に旅行や飲み会に誘ったりするなどの行動に出ることもあるでしょう。

 しかし、うつ病治療において難しいのは、周囲がうつ病の患者さんのためと思って起こす行動や発言が、患者さん本人にとっては更なる精神的負担を強いる場合もあるという点です。

 ここでは、もし部下がうつ病になったら、ということを想定して考えてみましょうl。

 うつ病の発症には、ストレスが大きく関連していると考えられています。現代社会はストレスフルであるだけでなく、変化のスピードも極めて日々早くなっているので、その適応のためにあちこちにストレスの誘因がひそんでいます。
たとえば、新しい仕事のスキルの獲得や部署の移動を命じられたりすると、自分の思っていた期待と異なるために、失望感や無気力感に見舞われることがあります。これをアパシー(無気力)・シンドロームといいます。そして年齢とともに経験するこのような様々な喪失体験が、うつ病発症のきっかけになるのではないかと考えられています。

 原因としては、理想と現実の差にショックを受け、「こんなはずではなかったのに…」と失望することが挙げられています。その失望感から抜け出すきっかけもなく環境や状態が悪化すると、抑うつ状態に陥ってしまうこともあります。
とにかく本人の話をじっくりと聞くことが重要ですが、新入社員では、まだ研修中で配属先も決まっていない場合も多いと考えられます。会社としてメンタルヘルスに関する相談窓口を設けるとともに、それを社員に周知徹底する体制づくりが重要ではないでしょうか?

 双極性障害とはこれまで“躁うつ病”と呼ばれていた病気です。うつ病が“うつ”症状のみが現れるのに対して、双極性障害は“躁”と“うつ”の症状を繰りし、「躁」の症状に応じて「双極Ⅰ型」と「双極Ⅱ型」に分類されます。
双極性障害の原因は、残念ながらよくわかっていません。しかし、しかし様々な研究から、複数の要因が相互関係して起こるのではないかと考えられています。また、双極性障害の約2/3の人が「うつ」から始まることがわかってきました。
 双極性障害の治療としては、薬物療法と精神療法があります。薬物療法には、いくつかの種類があります。気分安定薬を中心に、症状に応じて抗精神病薬、抗うつ薬、睡眠薬などを組み合わせます。
・気分安定薬…双極性障害の治療の中心となるお薬です。躁やうつなどの気分の波を小さく、安定させるために使うお薬で、再発予防にも効果があります。
・抗精神病薬…「躁」状態のいらいらを鎮めて気持ちを穏やかにする作用や、睡眠を助ける働きがあるものもあります。
・抗うつ薬…重症のうつがある場合は、気分安定薬と抗うつ薬を併用することもあります。
・睡眠薬…不眠がある場合に用います。寝つきが悪い、朝早く目が覚めるなどの症状に合わせて、それに合ったお薬を使います。急にやめると眠れなくなることが多いため、やめるときはすこしずつやめなければなりません。
双極性障害は再発の可能性が高いので、症状が良くなってもしばらくはお薬を飲み続ける必要があります。処方されたお薬は、自分の判断で量を減らしたり、やめたりせず、必ず主治医に相談しましょう。
次に、精神療法です。主な精神療法には、心理教育・認知行動療法・対人関係療法(IPT;Interpersonal psychotherapy)・社会リズム療法(SRT;social rhythm therapy)などがあります。

 慢性高血圧、とくに中年期の高血圧は、認知機能低下や認知症のリスク増加と関連することが知られています。しかし、降圧薬の予防効果についてはこれまであまり解明されていませんでした。
フランス・INSERMのLaure Rouch氏らは、システマティックレビューを行い、カルシウム(Ca)拮抗薬やレニン-アンジオテンシン系(RAS)阻害薬は認知機能低下および認知症の予防に有効である可能性を示しました。ただし、「今回の知見を確認するためには、認知症を主要評価項目としたより長期の無作為化試験が必要」とまとめています。以下、結果をしめします(CNS Drugs誌2015年2月号の掲載報告より)。

 研究グループは、MEDLINE、Embase、the Cochrane Libraryを用い、高血圧、降圧薬、認知機能低下、認知症に関する1990年以降の論文を検索した。
 結果は以下のとおり。

・検索論文1万251件から、縦断的研究18件、無作為化試験11件、メタ解析9件、計38件の研究が特定され解析に組み込んだ(合計134万6,176例、平均年齢74歳)。
・認知障害あるいは認知機能低下に対する降圧薬の作用を評価した7件の縦断的研究において、降圧薬は有効であることが示唆された。
・認知症の発症に対する降圧薬の作用を評価した11件の縦断的研究において、有意な予防効果が認められなかったのは3件のみであった。
・降圧薬は、血管性認知症だけでなくアルツハイマー病のリスクも減少できることが示された。
・4件の無作為化試験において、降圧薬が認知機能低下または認知症の発症予防効果を有する可能性が示された。
 - SYST-EUR(Systolic Hypertension in Europe Study)IおよびII:認知症のリスクが55%低下(3.3 vs 7.4例/1,000人年、p<0.001)。
 - HOPE(Heart Outcomes Prevention Evaluation):脳卒中関連の認知機能低下が41%減少(95%CI:6~63)。
 - PROGRESS(Perindopril Protection against Recurrent Stroke Study):認知機能低下が19%減少(95%CI:4~32、p=0.01)。
・メタ解析による本検討は、研究デザイン、対象、曝露因子、評価項目および追跡期間が均一でないなど方法論的な問題が原因で矛盾した結果が示され、限定的なものである。

 このように、血圧が高くても「今は特にこまっていないから、このままでよい」は、将来の自分だけではなく、QOLや治療費、また介護してくれる家族などにも影響します。みなさん、血圧の管理は大丈夫ですか?