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入浴習慣とがんの関係

 暑い季節になりました。こんなときに、お風呂はサッパリしていいものです。

 ところで、入浴習慣とがんの予防に関連があることを知っていますか?

 元々、我々日本人は、“風呂釜”というように、深くて狭いお釜のようなお風呂に入っていました。しかも、その温度はわりと高めです。そして、超時間お風呂にはいるのではなく、“ざっと浴びる”という諺がしめすようにあまり長いこと浴槽に入り続ける習慣はありませんでした。

 “入浴”という言葉の通り、お湯を“浴びる”ために入るのであり、体の洗浄が目的ではないことが明らかです。

 一方、西洋では浴槽には洗剤が入っており、わりと低温で体を洗うのが目的であり、お風呂に入った後は浴槽の水と石鹸は流して捨ててしまいますから、日本のように風呂に家族で入りまわす習慣はありません。あくまでも目的は“洗浄”なのです。

 ですから、半身浴の様に、下半身だけぬるま湯に入って上半身は裸身のままで、超時間お風呂に入る様な習慣はごく最近のことで、すくなくとも昭和50年以前にはそのようなことはなく、縄文時代や弥生時代から日本人は風呂釜に入っていたのです。

 そもそも、我々日本人が清潔好きで入浴好きなのにはわけがあります。それは、高温多湿な気候で汗をかくこと、そして冬は寒くて雪までふり、低温で血行がわるくなること、また農業という労働の疲労回復として、血流改善が必要なことです。

 そのためい、熱いお湯にはいり、血行を改善して、深い風呂釜にはいって重力から解放され、疲労回復をうながし、さらにまた深い風呂釜にはいるほど、深いところでの水圧で深い体内に血流を流して、さらに血行がよくなるからです。

 これらは、全てがんの予防につながります。

 先ず、前回のブログの連載でもお話した様に、がん細胞は温度に弱いのです。熱ければ熱いほどがん細胞は細胞活性が低下し、約43℃になると、がんは死滅してしまいます。がんの温熱療法はこれを用いています。ですから、ぬるい温度のお湯よりも熱いお風呂のほうが、がん細胞の駆除に関しては効率がよいのです。

 さらに、温度があがるほど白血球の免疫機能が活性化して、がん細胞の駆除に効率がよくなります。41℃くらいで免疫機能は最高になります。

 さらに、肩位まで深い風呂釜に浸かることにより、静水圧はなんと500キロにもなります。胸囲は2~3センチ、胴回りは4~5センチもひきしめられ、その分体内の深いところの血流やリンパのながれが良くなります。

 特に、座っていますから、最も下部の臓器である腎臓の働きがよくなり、尿が良く出るようになります。がんになると、腎機能が低下して浮腫むことがありますが、予防としても日本式の入浴方法は最適です。

 このように、入浴習慣はがんの予防に大切です。

 「どうせ洗うのなら、シャワーだけ」「半身浴でリラックスしているから大丈夫」

 これは、体の洗浄と、心のリラックスであり、がんの予防とは関係ありません。

 もちろん、シャワーも半身浴もそれはそれで意味があります。しかし、現在の日本の死亡率の第一位が癌であることも忘れないでください。

(吉野敏明 筆)


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